はじめに
~健全な職場環境の維持とメンタルヘルス不調の未然防止のために~
『パワーハラスメント対策導入マニュアル平成28年3月版』によりますと、職場のパワーハラスメントは、近年、都道府県労働局や労働基準監督署等への相談が増加を続け、ひどい嫌がらせ等を理由とする精神障害等での労災保険の支給決定件数が増加しているなど、社会的な問題として顕在化してきていると言われています(厚生労働省)。
こうしたパワーハラスメントは、職場内の人材の流動化による人間関係の希薄化、国際的な競争環境の激化による管理職層のストレスの増加、円滑なコミュニケ―ション技法の欠如などの結果、感情のコントロールがうまく出来ず「いじめ・嫌がらせ」という形で、被害者に向かいます。
一旦、職場においてパワーハラスメントが発生すると、その影響は一人の被害者のみならず、問題を放置した会社の責任、被害者の家族や加害者の家族、そして人事担当者の過重な負担となるなど、深刻な影響が生まれます。
アンガーマネジメントは、日常生活の中で感じる怒りの感情やそれに伴う行動に影響を与える物事の捉え方(認知)に焦点を当て、それをより穏やかな物事の捉え方に変えていくことで、自分の感情をコントロールし、その場にふさわしい言動がとれるようになることを目指した感情のコントロール法です。
8時間の研修を行った企業経営者からは、中間管理職層にもこの研修を行い、社内の円滑なコミュニケーションならびにパフォーマンスの向上に役立てたいと喜ばれました。理論だけではなく、体験を通しての気づきの場、学びの場がここにはあります。
是非、多くの企業の皆様にアンガーマネジメントジャパンのアンガーマネジメントを知っていただきたく、ここにご挨拶申し上げます。
一般社団法人 アンガーマネジメントジャパン 代表理事 佐藤恵子
研修メニュー
目 的
AMJの研修では、私たち人間の感情、特にネガティブな感情に焦点を当て、研修を行うことにより、ネガティブな感情が引き起こすリスク(うつ病、パワーハラスメント、個人のパフォーマンスやチームワークの低下など)を低減します。そのために、まず自分の感情に気づくことから学びを始めます。自分のネガティブな感情に気づかないと、知らず知らずのうちにネガティブな感情に振り回されて、思わず強い口調で叱責したり、怒鳴ったりしてしまいます。
ネガティブな感情に振り回されないために自分の感情に気づき、そしてストレスマネジメントを学びます。次にネガティブな感情を引き起こす自分の考え方のくせを知り、それを弱める方法を学びます。私たち人間はそれぞれ「考え方のくせを持っています。その中にはイライラしやすい考え方のくせがあります。自分の考え方のくせを知り、弱める方法を知ることは、長い目で見てイライラしにくい考え方を身に付けることになります。ここまでは個人内でできる作業であります。
次にコミュニケーションにおいて重要な傾聴とアサーティブコミュニケーションを学びます。傾聴は相手を理解するために相手の話に耳を傾けることです。傾聴は一見、やさしそうに見えますが、日常生活においては多くの人が出来ていないスキルの一つであります。傾聴の基本を学ぶことで自然に多くの情報が集まります。アサーティブコミュニケーションは自分も相手も大切にしながら自分の考えや気持ちを相手にわかるように伝え、問題解決に導くコミュニケーション法です。自他尊重のコミュニケーションと言われています。人間関係が希薄になっている中で、コミュニケーションスキルを身に付けていない社会人も多く、アサーティブコミュニケーションは是非とも身に付けたいコミュニケーション法です。
AMJの研修の特徴:参加型・体験型研修
参加型 | お互いの意見をシェアするなど参加型の研修を通して個人の気づきを促進すると同時に、他者の意見を聴くことにより、物事に対する考え方の幅を広げる機会になります。 |
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体験型 | ロールプレイなどの体験を通して、個人の気づきを促し、学びを深めていきます。 |
全階層対象
研修時間 | 2~3時間 |
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研修内容 | アンガーマネジメントの基本的な知識を紹介する講座 ● 怒りの感情 ● ストレスマネジメント ● イライラしやすい考え方のくせなど |
経営幹部対象
研修時間 | 4~7時間 |
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研修内容 | 社会問題となっているパワーハラスメントの予防を目的にパワーハラスメントの定義・行為類型・関連当事者への影響、そしてアンガーマネジメント(怒りの感情・ストレスマネジメント・認知の変容・傾聴・アサーティブコミュニケーション)によるパワーハラスメントの未然防止を図る研修など。 |
中堅社員、中間管理職対象
研修時間 | 3~7時間 |
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研修内容 | 会社の要の位置づけの中堅社員・中間管理職を対象にアンガーマネジメントの4つの領域(ストレスマネジメント・認知の変容・傾聴・アサーティブコミュニケーション)を学ぶ研修。 研修を通して柔軟な考え方や部下への傾聴、アサーティブコミュニケ―ションを通しての課題解決を目指したコミュニケーション技法を学び、パフォーマンスの向上を図る研修など。 |
新入社員対象
研修時間 | 2~3時間から7時間 |
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研修内容 | 学生から社会人への環境の変化に伴い、いろいろなストレスを感じることが多い。これらのストレスに対し、アンガーマネジメントの観点からどのように対処すればよいのかを学ぶ研修など。 |
研修実績
■東京都清瀬市教育委員会主催教員対象研修
■埼玉県入間北部学校保健会主催保健主事・養護教員合同講演会
■横浜市立鴨志田緑小学校主催教職員研修
■横須賀市教育研究所主催教育課題研修講座教員研修
■埼玉県日高市高萩小学校・中学校主催地域学校保健委員会研修
■東京都台東区教育委員会主催若手教員育成研修
■東京都立第四商業高等学校主催生徒向け講演会
■埼玉県立大宮工業高等学校定時制生徒対象講演会
■千葉県立長生高等学校定時制生徒対象講演会
■日本大学第三中学校・高等学校教員研修
■東京都稲城市立向陽台小学校保護者対象研修
■東京都町田市立金井中学校教員研修
■東京都荒川区立峡田小学校児童・保護者研修
■静岡県富士市教育委員会・富士市雫石町少年交流事業合同研修会(講師 渡辺大 SMJ実践リーダー)
■東京都足立区教育委員会主催副校長研修
■埼玉県入間市学校保健会主催養護教諭・保健主事研修
■一般社団法人静岡県トラック協会主催研修会
■福岡県立室見小学校・高取小学校・高取中学校三校合同講演会(講師 山村容子 AMJ実践リーダー)
■神奈川県臨床心理士会主催スクールカウンセラー研修会
■東京都町田市立金井中学校主催市民講座
■都内商社幹部研修
■日本体育大学湘南地区同窓会主催講演会
■援助職のための勉強会主催研修会(講師 鈴木恵子、AMJ実践リーダー)
■香川県知的障害者福祉協会主催研修会(香川県高松市)
■さがみ会主催研修会
■埼玉県南部高等学校等保健会主催講演会(埼玉県さいたま市)
■東京都町田市中学教育研究会主催研修会(傾聴)
■日本工作機械販売協会東部地区主催講演会
■東京都千代田区教育会特別支援教育部主催講演会
■埼玉県北葛飾郡杉戸町PTA連合会主催講演会
■埼玉県立蓮田松韻高等学校全校生徒対象講演会
■株式会社パソナフォスター主催 学童クラブ指導員対象研修会第1回・第2回・第3回
■湘北教組・相模原市教組養護教員部学習会主催研修会
■埼玉県秩父市高篠小学校・中学校合同保健委員会主催講演会
■援助職の会主催講演会 講師 鈴木恵子(AMJ実践リーダー)
■青少年育成つくばみらい市民会議・つくばみらい市PTA連絡協議会主催講演会
■東京都江戸川区中学校教育研究会健康教育部養護教諭他対象実技研修会
■日本医療経営実践協会東海支部主催 医療経営士対象講演会 講師 渡辺大(AMJ実践リーダー)
■東京都江東区立越中島小学校教員・保護者対象講演会
■東京都町田市中学教育研究会教育相談部会主催研修会
■東京都稲城市立稲城第一小学校全校児童対象ワークショップ並びに保護者対象講演会
■東京都台東区立金竜小学校 全校児童対象ワークショップ並びに保護者対象講演会
■東京都町田市教育委員会主催校長・PTA会長対象研修
■東京都稲城市立第一小学校主催教員対象研修
■埼玉県日高市立高麗川小中学校主催教員・保護者・地域の方対象講演会
■東京都町田市立鶴川第三小学校主催教員・保護者・学校医対象講演会
■東京都日野市立滝合小学校家庭教育学級文化委員主催保護者研修
■積水メディカル株式会社 社員研修
■ものづくり系企業(従業員数400名) 役員並びに経営幹部研修(パワハラ予防)
■大手電機メーカー保健組合主催(東京、大阪、岡山:メンタルヘルス)
■神奈川県海老名市立門沢橋小学校 学校保健委員会主催
■東京都府中市立府中第六中学校 教員対象
■東京都府中市立府中第九中学校 教員対象
■東京都世田谷区立東深沢中学校主催 保護者対象
■吉祥女子中学高等学校主催 教職員対象
■東京都日野市立滝合小学校主催 教員対象
■東京都東久留米市教育センター主催カウンセラー、教育相談員対象
■東京都世田谷区立山野小学校 家庭教育学級委員会主催
■東京都渋谷区立松濤中学校 PTA主催 保護者対象
■福岡県福岡市留守家庭こども会主任支援員研修会
■東京都渋谷区教育委員会主催 教員対象
■九州臨床心理士ネットワーク(KCPN)主催講演会
■学校法人 梨の実学園 梨花幼稚園主催
■東京都清瀬市立清瀬小学校主催 特別支援全体会
■東京都世田谷区立京西小学校 第3回家庭教育学級 主催
■社会福祉法人敬和会 高齢者生活支援施設けいわ荘
■非特定非営利活動法人神奈川県メンタルヘルスサポート協会
■神奈川県相模原市立南障害者地域活動支援センター
■神奈川県相模原市社会福祉協議会
■さがみ居宅医療・介護研究会
■神奈川県横須賀市教育委員会主催
■鶴が丘ガーデンホスピタル
■NPO神奈川県精神障害者地域生活支援団体連合会(県精連)
■神奈川県相模原市健康保健福祉センター 各家族会対象
■埼玉県飯能市養護教員会主催 研修会
■神奈川県川崎市立新作小学校 第3回家庭教育学級
■埼玉県秩父郡皆野町立国神小学校 教員対象研修会
■東京都町田市立鶴川第二小学校主催 教員対象研修会
■埼玉県秩父地区保健主事・養護教諭主催
■東京都日野市立滝合小学校 第4回家庭教育学級 保護者対象
■神奈川県川崎市立東門前小学校 家庭教育学級委員会主催
■神奈川県海老名市学校保健会主催
■東京都町田市立金井中学校主催 教員対象
■丸紅マシンツールズ株式会社 社員研修
その他多数
よくあるご質問
- ノートの代わりに、PCを持ち込んでもいいですか?
- 例えば、PCに記録するに際して、キーボードの音がするため、他の参加者は集中しにくい状況が生まれますので、研修中のPCのご利用はご遠慮いただいております。
- カメラでの録画やICレコーダで録音することはできますか?
- 他の参加者が集中して研修に参加できなくなるためお断りしています。
- 新人向け、若手向けの研修に、40~50代が参加しても大丈夫ですか?
- 研修目的が新人向け、若手向けであれば40~50代の方の参加はご遠慮いただいております。
- 出席人数の変更は何日前まで可能ですか?
- 前日まで可能です。
- 企業の研修企画部門です。予算・研修時間等のご相談は可能ですか?
- 可能です。
- 新入社員向け研修でもアンガーマネジメント研修は有効ですか?
- とても有効です。新入社員の方々は、新しい環境に慣れるまでは、多くのストレスにさらされています。そうしたストレスにどう対処したらよいか、また、どのようにコミュニケーションを取ったらよいかなどを学ぶので、とても有効です。
- パワーハラスメントの傾向のある社員に対して研修を考えています。貴法人が行っている基礎研修は、そうした社員に有効ですか?
- 当法人主催の基礎研修には企業から申し込まれ、参加される方も多くいます。 参加者の方から、「参加して良かった」、また、企業様からは社員のパワーハラスメントが改善されたというお声も多く頂いております。
- 研修の特徴は何ですか?
- 座学のみではなく、参加型の研修です。従いまして、お隣同士で意見や感想を述べたり、ロールプレイをしたり、体験しながら、学べる研修となっております。
受講者の声
AMJ の講演会・研修会を受講された多くの⽅々からいただいた声を⼀部ご紹介いたします。
怒りの背景にある感情を大事にしながらマネージメントする重要性について勉強になりました。
また、ストレスマネージメントの具体的な方法として、心と体を落ちつかせる「怒りの温度計」や、刺激から離れて落ち着く「タイムアウト」、特定のフレーズで冷静になる「セルフトーク」など、いくつか紹介して頂いたので参考になりました。アサーティブコミュニケーションについても教えて頂いたので実践しながら、社員の皆様にもお伝えしていきたいと思います。
予想以上に研修内容が充実しており、いろんなワークの中で体験を通して学びや気付きに繋がった。時間があっという間に経過した様に感じたのも興味深い内容で集中できたからだと思います。
今回初めてアンガーマネジメントの研修を受けさせていただきましたがとにかく、いろんな気付きの連続でした。「怒り」というと、できれば避けたいものというイメージでしたが、生きていくうえで非常に大切な感情だからこそ上手に付き合っていく必要があり、アンガーマネジメントの大切さを学ばせていただきました。
気付きのなかで、考え方のくせやコミュニケーションパターンなど自分自身の向き合いたくない内面もありましたが、まずは自分を知り認知を変容させていくことに対し、自分自身どこまでやれるのか楽しみになりました。また、実践で活用していく上でもアサーティブ・コミュニケーションについて学びたいという新しい欲も出てきました。
今回参加者のほとんどが心理職の方で最初は「場違いなところにきてしまったのでは・・・・」と思いましたが、共に学ぶことができて、職種の専門性を超え、学びが共有できるというのも大変新鮮であり今後も学びを深め公私共に生活に取り入れていきたいと思います。
新産業保健システム導入と定健自動割り当て ストレスチェックの実施準備・特殊健康診断の準備等 高ストレス状態にありましたので タイムリーな講演会でした。
従業員さん向けにもメンタルヘルス教育がマンネリ化している中での新しい切り口で活用できそうです。
ありがとうございました。
以前よりアンガーマネジメントについてその言葉は聞いていましたが、きちんとした講習は初めてでとても興味深く聞かせて頂きました。
先生の体験談等も交えた内容はとても興味深く、さらに勉強してみたいと思いました。
仕事上のみならず実生活でもとても役に立つ内容で、研修後の週末は子供への接し方も研修前とは良い意味で変化したと実感しました。(アンガーを少しですが客観視できるように意識が変わったと思います)
この体験は、是非他の方々にも体験して頂きたいと思うくらいです。業務の中でも是非生かしていきたいと思います。どうもありがとうございました。
客観的に見ると、自分のストレスを抱える特徴や思考の偏りがわかって面白い内容だったと思います。
ストレスだと感じたときはまず自分を労わってあげることで、心に余裕を持ち、また違った考え方や相手の本来の意図を考えることができるという先生のお話しを聞き、自分がいっぱいいっぱいになったときは、確かに自分の考え方のみに偏っていたなと実感しました。
もしそんな状況が生まれたときは、一息ついて、最後に自分に書いたあのメモ用紙の言葉を思い出して自身の心身を労わってあげようと思います。
過重労働面談等の中でストレスからくる「イライラ」の訴えがしばしば聞かれます。
怒りの裏側にある感情に気づくことができるようなかかわりをしたいと思いました。
またメンタルセルフケア研修として事業所でも展開したい内容でした。
メンタルヘルスの分野において、「考え方のくせ」が大きな意味を持っていると感じた。
このくせを修正するためには、どのような健康作り活動をしていけばよいのか、課題を持った。
また、怒りの根底に、不満、かなしみ、くやしさなどがあり、そこに焦点を当てることで、自身の怒りをコントロールできることを知り、今後の健康管理活動に生かしていきたいと感じた。(自分の生活にも生かしていきたい)