代表理事あいさつ

AMJ代表理事佐藤恵子

 私は臨床心理士として、日々様々な方の悩みをお聴きする中で、客観的な事実ではないのに、その人がもっている「考え方のくせ(認知のゆがみ)」つまり、物事への考え方やとらえ方が影響し、問題が大きくなり苦しんでいる事例を数多くみてきました。

スクールカウンセラーとして勤務している中学校では、思春期まっただ中にいる中学生の抱えている問題や悩みに接しています。この時期は、心身が大きく変化するため精神的に不安定になる時期です。イライラすることも多くなるでしょう。学校では、様々な感情を自分でうまくコントロールできず、イライラした気持ちを他者にぶつけるいじめや暴力、反対に辛い気持ちを一人で抱えてしまい不登校になるケースなどがあります。

様々な負の感情をうまく対処できず大人になり、社会に出ても人間関係を築くことが難しかったり、親となった時、目の前のわが子が思い通りにならないことで虐待してしまう、あるいはしそうになる、夫婦間や親子間の家庭内暴力など、感情のコントロールができないことでいろいろな問題が起こっています。

「怒っちゃだめですよ!」「怒りは悪い感情です。」と私は皆様にお伝えしません。
その理由は、怒りの感情は喜怒哀楽の一つで自然な感情だからです。人が怒るには、怒るなりの理由があるからです。自分の中に不快なことが起こっているからです。それを伝えてくれるのが実は、怒りの感情なのです。怒りの感情をそのままにしておかないで、自分の中に沸き起こる怒りの感情に耳を傾けてください。「私は、何に怒っているんだろう・・」と。
私たち誰もが「考え方のくせ」を持っています。イラッとした時「あれ、私の考え方のくせは?」と考え、それを少しでも変えることで心が落ち着くかもしれませんね。少しでも落ち着いたら、問題に向き合えるのではないでしょうか。それがより良い人間関係を築く一歩になります。怒りの感情が起こった時、自分の考え、感情や行動に意識を向けて、問題を解決していくのがアンガーマネジメントです。

私は、平成24年度から勤務校である東京都渋谷区立松濤中学校で、アンガーマネジメントの授業者となり、その後はアンガーマネジメントの授業を行う教員のスーパーバイザーとして関わってきました。これまで教育、医療・福祉・心理の分野、保護者、一般の方々に研修会や講演会を行ってきた中で、アンガーマネジメントが求められていると実感しています。
このような経緯の中、アンガーマネジメントを伝えていきたいという志を持った臨床心理士やスクールカウンセラーと共に、この度、一般社団法人アンガーマネジメントジャパンを設立致しました。

これから、たくさんの方にアンガーマネジメントジャパンの企画に参加していただき、一緒にアンガーマネジメントを様々な領域に広めていきたいと考えております。
どうぞ宜しくお願い申し上げます。

平成27年 1月 吉日
一般社団法人 アンガーマネジメントジャパン
代表理事 佐藤恵子